富士ヒルに向けての低酸素トレーニングのススメ
【富士ヒルクライム2025】富士ヒルに向けての低酸素トレーニングのススメ
2025年富士ヒルクライムが6月1日開催されます。今年こそはシルバー!、ゴールド!を目指している選手も多いかと思います。
特に富士ヒルクライムはスタートポイントである会場の標高が約1,000mと高い標高で行われます。
・1合目 約1,400m 距離5.6km
・2合目 約1,600m 距離9.0km
・3合目 約1,800m 距離12.8km
・4合目 約2,000m 距離17.8km
・5合目 約2,300m 距離24kn
このような高度になると、パワーが出難くなるのは勿論、息切れも早く生じます。
高地のレースは、酸素をどれだけ効率よく使えるかが成績に大きく関係してきます。
https://youtu.be/-k2hz9cR_1A?si=uRgMc4qbLW2QJjnv
この動画は低酸素トレーニングを行い参加した際のものです。(高校1年生)
高い標高でも周囲よりパワーダウンが低かったそうです。
低酸素トレーニングは、酸素を効率的に利用できるようになるので、特にこうした高地でのレースで大きな効果を発揮する可能性が高いトレーニング方法です。
今回は、論文などを参考にしながら富士ヒルクライムでシルバー/ゴールドリング獲得を目指す方向けの、低酸素トレーニングを取り入れた特別なプランを作成しました。
計画的なトレーニングと適切な体調管理を行うことで、目標達成に近づけるはずです。ぜひ、このプランを参考に低酸素トレーニングを取り入れてみてください。
トレーニングの計画
- 完全休養日: 1日は完全休養とし、身体の回復を最優先にします。トレーニングと休養は1セットであると考えてください。
- 低酸素トレーニング: 週3回以上、低酸素環境下でのトレーニングを実施します。慣れれば時間、回数を増やすことも可能です。
- 段階的負荷: トレーニングの強度と時間を徐々に増やしていきます。
- 栄養と休息: バランスの取れた食事と十分な睡眠を確保します。特に、タンパク質の摂取を意識しましょう。他に鉄分、亜鉛、マグネシウムも意識して摂るようにしてください。
- ウォームアップ・クールダウン: 各トレーニングセッションの前にウォームアップ、後にクールダウンを必ず行います。
- 心拍数管理: 心拍数モニターを活用し、適切な強度でトレーニングを行います。
- 起床時心拍数管理:起床時の心拍数を毎日計るようにしてください。通常より5以上心拍が高い場合は疲労が溜まってきている可能性が高いので、休養日にしたり、LSDなどの低い強度での練習に変更しましょう。
シルバーリング獲得トレーニングプラン
目標タイム:75分切りを目指す方向けのプランです。持久力強化と、ヒルクライムに必要なパワーをバランスよく鍛えます。表では月曜をレスト日としています。
曜日 | トレーニング内容 | 強度 | 時間 | 備考 |
---|---|---|---|---|
火 | 低酸素HIIT | 最大心拍数の85-90% | 4分 x 4本(レスト4分) | 高度2,000~2,500m程度 |
水 | 低酸素or通常SST、LT走 | 最大心拍数の70-75% | 60分 |
平坦路または緩斜面 |
木 | 低酸素LSD | 最大心拍数の65-70% | 60分 | 高度2,500m相当 |
金 | 低酸素or通常筋トレ (自重中心) | - | 30分 | スクワット、ランジ、プランク、カーフレイズ 等 各3セット |
土 | ヒルクライム | TT | 60分 |
週に1回TT走 |
日 | 低酸素or通常LSD |
最大心拍数の65-70% |
2~3時間 | 高度2,500m相当で合計60分 |
ゴールドリング獲得トレーニングプラン (65分以内)
目標タイム:65分切りを目指す方向けのプランです。ヒルクライムに必要な筋力、パワー、持久力を高めるための、より強度と頻度の高いトレーニングを行います。
曜日 | トレーニング内容 | 強度 | 時間 | 備考 |
---|---|---|---|---|
火 | 低酸素HIIT | 最大心拍数の90-95% | 5分 x 5本(レスト5分) | 高度3,000m相当 |
水 | 低酸素or通常LT、L4走 | 最大心拍数の75-85% | 60分 | 高度2,500m相当 1回15分、20分などに分けてもよい |
木 | 低酸素SST、LT走 | 最大心拍数の80-85% | 60~90分 | 高度2,800m相当 30分x2回、3回に分けてもよい |
金 | 低酸素or通常筋トレ (ウェイト使用) | - | 45分 | スクワット、ランジ、デッドリフト等 各3セット x 8-12回 |
土 | ヒルクライム | TT | - | アタックポイントの確認、タイム計測 |
日 | 低酸素or通常LSD |
最大心拍数の65-75% | 150分 | 低酸素ジェネレーター使用、高度2,500m相当 |
体調や低酸素への順応具合で回数や時間、強度を調整しましょう。
また、休みの日などは朝に低酸素トレーニングを入れてから、通常トレーニングを行うのも効果的です。
今回は1週間分のものとなります。1ヶ月以降は回数、強度、時間などを変化させてトレーニングしてください。
トレーニング成功のポイント
-
低酸素環境の設定: 低酸素ジェネレーターを使用し、高度2,500m〜3,000m相当の低酸素環境を設定します(個人の体質に合わせて調整してください)。
SpO2は92~82%程度を目安としてください。80%以下にはならないように注意が必要です。 - 体調管理: 毎日の体調チェックを欠かさず、睡眠時間、疲労度などを記録しましょう。
- 目標設定: 具体的な目標タイムを設定し、モチベーションを維持しましょう。
- 継続: 計画的にトレーニングを継続することが、目標達成への鍵となります。
- ペーシング: 富士ヒルクライムのコースに合わせて、適切なペース配分を練習しましょう。
低酸素トレーニング機器レンタルで、さらなる高みへ!
上記で紹介したトレーニングプランは、当社の低酸素システムをご利用いただくことで、より効果的に行うことができます。
先着3名様 富士ヒルメニュー個別作成します
今回、レンタルをご利用のお客様でご希望の方は富士ヒルの練習メニューを個別作成します。メールなどで現在の状況などをお伺いしながら作成します。
レンタル期間中は進捗具合に応じてメニューの調整なども行いますので、是非、この機会にご利用ください。
ご注文時に「富士ヒルメニュー作成プラン」希望と追記ください。先着3名様までとなります。
※このトレーニングプランはあくまで一例であり、すべての方に効果を保証するものではありません。トレーニングの際は、ご自身の体調や経験に合わせて調整し、無理のない範囲で行ってください。また、機器の使用方法を必ず守り、安全に配慮してトレーニングを行ってください。トレーニングによるいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いかねます。