水素はどのように体内に入り、どのように拡散するのか
水素に関する説明では、「水素が体内に入る」と言っても、どの経路から入り、血液中でどのような状態になり、どこから排出されるのかが省略されがちです。
この記事では、主に水素(H2)を吸入した場合を中心に、水素が体内へ入る経路と、血液・組織へ移動する基本的な仕組みを整理します。これは水素の健康効果や治療効果を断定するものではなく、あくまで生理学的な移動経路についての解説です。
水素はどのように体内へ入るのか

吸入の場合
水素ガスを吸入すると、水素は気管支を通って肺胞へ到達します。肺胞は非常に薄い膜を介して毛細血管と接しており、肺胞内と血液中の分圧差に応じてガスが移動します。
水素はヘモグロビンに結合して運ばれる酸素とは異なり、ヘモグロビンの酸素結合部位を使いません。肺胞から血液へ移動した水素は、主に血漿などに溶存した分子状水素として存在します。
飲用の場合
水素水などに溶けている水素を飲んだ場合は、消化管内で水素が溶液から抜けたり、消化管から吸収されたりします。ただし、水素は水に溶けにくく、飲用した量がそのまま体内へ吸収されるわけではありません。飲用では、製品中の溶存水素量、飲むまでの時間、保存状態、胃腸内での挙動などが影響します。
血液中ではどのように存在するのか
肺胞より血液中に入った水素は、血漿などに溶けた状態となります。酸素のようにヘモグロビンと結合するわけではありません。
水素はどのように組織へ拡散するのか

溶存した水素は、血液と組織の間にある濃度差・分圧差に応じて移動します。
簡単に言えば、水素濃度が低い所へ流れていくイメージです。
血流によって運ばれた後、血管壁を通過して組織間液へ移動し、さらに細胞周辺へ拡散します。分子が小さいため膜を通過しやすい性質がありますが、体内の水素濃度は、吸入・摂取した量、吸入時間、血流、組織の状態などによって変化します。
拡散した水素はどうなる?
水素は体内に無期限に蓄積するということはありません。
体内に入った水素の一部は肺胞から血流を介して分配され、血液に溶け込めなかった水素は肺から呼気として排出されます。従って、体内での濃度は一定ではなく、取り込み量と排出のバランスによって変化します。
体内濃度 = 吸入量 < 排出量
吸入量が少な過ぎると体内濃度が上がりません。吸入量としては600ml/分が目安となるとお考えください。以下のリンクで、なぜ600ml/分が目安であるのかを簡単に説明しています。
https://altitudebooster.com/pages/suiso-led
体内に水素はどれくらい留まる?
水素は、吸入中に肺胞から血液へ移動し、血流によって組織へ分配されます。人を対象とした研究では、血液中の水素濃度が平衡に近づくまでにおよそ20分程度かかった報告があります。吸入を停止すると、水素は組織から血液、肺胞を経て呼気へ排出され、全身の濃度はおよそ30〜90分程度で基準値へ戻るとされています。ただし、実際の時間はFiH₂、吸入時間、呼吸状態、血流などによって異なります。
例えば吸入量が少なければ早く抜けます。他に運動を伴えば同じく早く抜けます。
安静にしていれば留まる時間は長目になると考えられます。
まとめ
- 吸入した水素は、肺胞から血液へ溶け込みます。溶け込めなかった水素は呼気として排出されます。
- 血液中では、ヘモグロビンではなく、主に血漿などに溶存した状態で運ばれます。
- 血流によって運ばれた水素は、濃度差・分圧差に応じて組織へ拡散します。
- 体内に入った水素は30~90分程度で体外へ排出される。
本記事は、水素の体内移動に関する一般的な仕組みを説明するものであり、特定の製品の安全性・有効性・疾病の予防や治療を保証、宣伝するものではありません。。